スクリプト言語 Tcl

はじめに

Tcl (Tool Command Language, ティクル) は、スクリプト言語と呼ばれるプログラミング言語です。スクリプト言語にはTclの他にも様々な言語があります。スクリプト言語を使用すると、ある作業を自動化したり、繰り返すことが求められるタスクを管理したりすることができます。

Tclコマンド

コマンド

まず注意すべきことは、Tclでは、大文字と小文字を区別する点です(Setとsetは異なるものとして扱われます)。

基本的な文法としては、コマンド、空白スペース、引数といった形でタイプします。簡単なサンプルを実行してみます。以下を入力してエンターキーを押します。
echo Hello World
ここでは、echoコマンドに引数”Hello World”を渡しています。結果として、標準出力に
Hello World
と出力されます。

コマンドはセミコロン(;)をつけることでコマンドの終端を表現できます。これによって、一行に複数のコマンドを書くこともできます。
echo Hello World1; echo Hello World2
上の文の結果は、以下のように1文ずつ実行した場合と同義です。
echo Hello World1
echo Hello World2

コメント

コマンドは実際に実行されるものですが、メモとしてコメント(comment)を記述することもできます。コメントを記述する場合は、文頭に文字#を使用します。
# これはコメントです
echo Hello World

変数

変数の定義

Tclでは変数(variable)を定義できます。変数では、ある状態またはある値を保持し表現できます。ある変数を定義するためには、setコマンドを使用して、以下のように定義します。
set 変数名 値
例えば、

# 名前がiという変数を定義し、1という値を入れる

set i 1
# 名前がmyVarという変数を定義し、foobarという文字列を入れる

set myVar foobar

Tclでは、内部的にはすべての変数は文字列型(string type)です。setコマンドには、変数に格納する値としてただひとつの引数を与えます。引数に空白スペースが含まれる場合は、ダブルクォーテーション(“)または中括弧({})で値を囲みます。
set myVar "Hello World"
または、
set myVar {Hello World}

変数の使用

定義した変数を引用するためには、定義した変数名の頭に$記号をつけます。
echo $myVar
標準出力には、先ほど変数を定義したときに代入されていた値が表示されます。
Hello World

(つづく)

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